今から4年前。
私が44歳の時、初めての選挙戦を戦いました。
「若さいっぱい!元気いっぱい!池田のために働きます!」と言いながら、若さに任せて走り回りました。
しかし、アスファルトの上をダッシュするのは、膝にとって一番よくないことなんですね。
案の定、選挙戦の途中で膝を痛めてしまい、スタッフの方に迷惑をかけてしまうという苦い経験があります。
そんな教訓を生かして今回の選挙は、しっかりと調整しながら最後まで元気いっぱい戦うことができました。
4年前のその時は、選挙が終わった後もしばらくは、歩くのも苦痛といった状態でした。
ある時など、自転車に乗っていて「多田さん」と呼び止められて、止まろうと思ったら膝に力が入らずにそのまま転倒。
かごに入れてあった荷物は飛び散るし、体は地面に這い蹲るし、かなり恥ずかしい思いをしました。
普通に歩いている時も、元気なときは気にも留めないちょっとした段差にもつまずかないか気を使い、恨めしくさえ思ったほどでした。
その時に、身体弱者にとって街の中がいかに移動しにくい状態か身を持って実感した次第です。
先日、車椅子を使用されている障害者の方から要望をいただきました。
――池田駅の構内に、どうしても車いすで立ち入ることができない一角がある。――
それは、阪急池田駅の改札を出たコンコースの西側、ちょうど伊丹池田線の真上を超える部分が若干の階段となっており、その先の約50m部分です。
それで、実際にその場所に行ってきました。
元気な私はこれまで全く気づかなかったのですが、確かに車イスでは立ち入ることはできない構造になっていました。
実は、このフロアーには池田市民文化振興財団の本部や、ギャラリー「VEGA」などがあり、そこでは障害者の方の作品や東山作業所の作品なども紹介されることもあり、更には市立図書館の駅前サービスポイントも設置されています。
こうした設置施設の性格からしても、外付けのエレベーターかスロープを設置する等の対策を講じる必要があるとのことで、6月議会での公明会派の代表質問の項目の中に入れていただきました。
それに対する市長からの答弁は、
・外付けのエレベーターやスロープの設置は構造的に無理。
・しかし、その部分のすぐ横に建っている池田阪急ビルがかなり老朽化しており、建て直しの予定と聞いている。その時に指摘の部分のバリアフリー化もあわせて対応するよう、阪急に働きかける。
というものでした。
なるほど!その手があったか!と感心しました。
さっそく、要望を頂いた車イスの方に報告すると、「実現がいつになるか分からないけど、障害者のこともちゃんと考えてくれて、少しずつでも池田の町がよくなっていくことが嬉しい。」と、とても喜んでくれました。
今回のことで、4年前の自分の苦い経験を思い出しました。
この池田には、小さなお子様からお年寄りまでいろんな状況の方が住んでいて、それぞれ相手の目線で物事を考えないと見えてこないこともたくさんあるということを再認識しました。
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