政府が、20年をめどに風力や太陽光などの中小規模の発電で地域の需要を賄う「分散型」への転換を目指すということで、「スマートグリッド」(次世代送電網)を検討しているという記事を先日書きました。
スマートグリッドは、これまでの発電所から消費者へという一方向だった流れを双方向にすることで、消費者の電力需要情報などを把握し、需要と供給をマッチングさせることが可能になります。
そして、スマートメーターで電力を「見える化」し、需要に応じて動的に変動する電力料金プランを導入すれば、いわゆるデマンドレスポンス(需要側の反応・応答)が機能し始めるとのことです。例えば、電力需給が逼迫してくれば電力料金を高く設定することで、高い料金を払いたくない消費者は電力消費を抑制し、料金が高くても使う必要のある企業などが必要なだけの電力を使うことで、限られた供給能力でも自動的に需給バランスを調整できるという考えです。
また太陽光や風力発電など、地球温暖化対策の要となる再生可能エネルギーの普及を促す施策として重要視されています。
ただ、太陽光や風力発電には天候次第で発電量が変わり電圧が不安定になるという欠点があり、それに対して長期間にわたって安定的な発電が可能な再生可能エネルギーとして「小水力発電」に関心も高まっています。
「小水力発電」は、巨大なダムを造らず自然の川の流れなどを利用して発電するので低コストで安定的な発電ができるのが利点で、「エネルギーの地産地消」を実現するのに貢献するとのこと。欧州ではかなり大出力の施設があるそうですが、日本では1000キロワット以下の施設を「小水力発電所」としています。
既に全国各地に500カ所近くの施設があり、京都市の嵐山、桂川の小水力発電所は、観光名所の渡月橋の照明設備に電力を供給、市内を流れる家中川に「市民発電所」を建設し「小水力発電のまち」を売り物にする山梨県都留市の例もあります。
今回の公明会派の代表質問に於いても、この「小水力発電」を取り上げて、「水車のまち」構想を提案させていただきました。
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