2011年11月8日火曜日
なるほど!ゴミ袋有料化の背景 ②
しばらく更新が空いてしまいました。
さて、大阪府がゴミの排出量やリサイクル率の低さにおいて全国ワースト1の理由の二つ目です。
実はこれが大きな問題なのですが、大阪湾の「フェニックス計画」が、リサイクル率を大きく下げているとのことでした。
フェニックス計画とは、都市圏内陸部でのゴミの焼却灰や廃棄物処理場の確保が困難になってきたため、臨海部の大都市や周辺自治体が参加し、廃棄物で海面を埋立て人工島を造成する計画です。
このフェニックス計画は、埋立て終了後の造成した土地を売却して、資金を回収するという仕組みになっています。
本来、ゴミはできるだけ排出量を減らして、再生可能資源としてリサイクルすることが望ましいわけですが、港湾事業としては計画通りに埋め立て事業が進捗しなければ、当然それだけ事業費や管理費の予算もかさんできます。
ゴミを出す方としても、高いコストをかけてリサイクルの回すよりも、安いコストでゴミとして処分する方が得というわけで、ゴミの排出量削減が進まなくなってしまうのです。
フェニックス計画という「広大な処分場を持ったことが近畿圏でのゴミ減量の取り組みを遅らせた一因」との指摘もあります。
さて、そのフェニックス計画も平成33年には大阪湾の処分場が満杯になる予定ですが、新たな処分場を建設するには環境調査や護岸工事で10年以上かかり、また多額の事業費負担の問題や、将来埋め立てた土地が売れる見通しも立たない状況の中、後継の処分場をどうするか、今、改めて検証されています。
国としても、資源循環型社会の進捗がワースト1の大阪で、これまでと同じようにフェニックス計画に頼ることには批判的とのこと。
こうした背景から、大阪府では何としてもゴミの減量、そしてリサイクル率のアップを図らなくてはならない状況になってきています。
そして、各市町村に対して、ゴミの全量有料性へのスイッチを促しているとのことでした。
池田市では、先の9月議会においてこのゴミの全量有料性への転換を可決し、明年4月より実施されます。
当然、池田市には池田市なりの事情もあり、そうした立場から議論を尽くして市民の皆様へのご協力を求めることとなったわけですが、その背景にはこうした事情もあったわけです。
お隣の箕面市ではすでに、フェニックス計画が閉鎖となったときのための残灰処理場を止々呂美に用意されていますが、そうした場所を持たない池田市としては「ゴミの排出量削減」に真剣に取り組まなくてはなりません。
循環型社会を構築するという観点から考えると、ゴミの全量有料性というのは有効な手段の一つかもしれません。
そのほかにも考えられる手立てを徹底してゴミの減量化に取り組んでおかないと、近い将来に大変なことになってしまうと実感いたしました。
さて、話は変わりますが、大阪府知事選が11月10日に告示となります。
そうしたことから、知事選が終わるまで、水曜日朝に行っていた池田駅での街頭活動はお休みさせていただきます。
つきましては、毎週発行していました「手書きチラシ」もお休みさせていただきます。
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