2011年12月4日日曜日

ドキュメンタリー映画「いのちの林檎」

化学物質化敏捷を扱ったドキュメンタリー映画「いのちの林檎」の上映会に、行ってきました。
「いのちの林檎」

2時間にわたる長編映画で、化学物質化敏捷に苦しむ早苗さんという女性と、彼女が症状悪化により何も口にできなくなったときに唯一食べることができた無農薬のりんごを栽培している木村秋則さんを平行して構成された内容でした。
化学物質化敏捷患者の苦しんでいるありのままの姿と、その合間に挿入された木村秋則さんの飾らない笑顔がとても印象的でした。
木村秋則さんの「奇跡のりんご」に関しては、以前もブログで取り上げさせていただきました。
http://geocities.yahoo.co.jp/gl/t72ada/view/20101021

今回の上映会に同行したのは、いつもこの問題に対して一緒に丁寧に取り組んでくださる八重樫府議会議員と、興味があるので行ってみたいと言うことで川岡府議会議員も参加されました。
川岡府議は、無農薬栽培の農業に関心があり同行したみたいでしたが、映画の中で化学物質患者の苦しんでいる姿を見て、かなり驚いていたようでした。


映画終了後には監督との質問会もあり、場内から「最近では放射能汚染が大きな問題となっており、化学物質被害の問題が陰をひそめているように思うが・・・」との声があり、それに対して
「放射能は、それを否定して“反対”を叫ぶことができるが、科学物質の場合、その存在自体を否定することができない、というところに問題の根の深さがある。」
と言ったやり取りもありました。
確かに化学物質は、ふだんの生活の身の回りのいたるところに存在しており、その量が人体の許容量を超えたときに一気に発症して、それ以降、少量の化学物質に対しても敏感に反応してしまう病気なので、その原因である物質を排除することはできず、極力からだが反応しない場所を求めて逃げ回るか、じっと苦しみに耐えるかしか生きていく道がないのです。
映画の主人公の早苗さんも、実際にそういった生活をされています。

そして、そうした苦しみに加えて、社会の無認識がさらに患者を苦しめています。
普通の方が何気なく使っている、整髪料・芳香剤・煙草・農薬などが、この病気の患者にとっては例え少量でも猛毒となって襲い掛かり、生きるか死ぬかの苦しみとなってしまう・・・そうした恐怖と日々戦っておられます。
ですから、私にこの問題を相談されている方も、また今回の映画に登場される入江さんにも直接お会いしたこともあるのですが、ともに強く言っておられたのは「この病気のことを、もっと社会に知ってほしい!」でした。

科学が高度に発達し便利な世の中になりましたが、その陰でその反動で苦しんでいる人たちがいます。そこに同苦し寄り添っていける社会構築が求められています。
私達公明党の基本理念として、「人の苦しみの上に、自分の幸福を築いてはならない」といった考え方があります。
有害化学物質を極力使用しないとか、国における保険適用、エコチル検査の実施等々、少しずつではありますが状況改善に向けて取り組んでおり、さらにこれからも粘り強く取り組んでまいります。

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